日刊ニュース

2011.07.13 のニュース

ガソリン在庫は低位が続く 灯油は昨年に比べ高水準 ~早めに在庫を積み増し~

ガソリン在庫は前年に比べ低く、灯油は高い水準で推移している。石油連盟週報(2
日)によると、ガソリン在庫は210万KLで前週に比べると5万KL増であるが前年同月に比べると7万KL減少している。灯油は227万KLで前週に比べると5万KL増であるが前年に比べると52万KL増と高水準となっている。5月末ではガソリンは214万KL、前年の250万KLに比べると36万KLの減となっているが、販売は458万KLと前年比0.5%減に止まり、需要の回復の兆しをみせてきた。6月は定期修理もあって在庫は200万KL割れとなるなど低水準が続いた。足元も210万KLという低水準となっている。これから7月の夏場のシーズン入りを前にしているが、気象庁は9日に
関東、九州、北陸地方に梅雨明けを宣言しており、まず16日からの連休、夏休入りでガソリンの増販が期待されている。それには好天気が条件となる。
 ガソリンの6月の在庫は200万KL割れの低水準で推移した。定期修理や、仙台・千葉の製油所が操業停止していることもあって、ガソリン需給はタイトとなり業転市況も値上がりした。5月は原油価格の値下がりもあって末端市況は下落したが、6月末には値
上がりした。石油情報センターの調査価格では、4月末は153円であったが、6月13日には147円に下落し、7月2日には再度149円に上昇した。ここにきて原油価格が値上がりしているため現状維持で推移しそうである。
 気象庁は9日に関東地域などに梅雨明けを宣言しており、昨年よりも8日早いため、猛暑による増販が期待されている。
 灯油在庫は、227万KLで前年に比べて54万KLの増となっている。5月末在庫でも231万KLで約60万KL増となっている。昨年は春から在庫を低水準で臨んだ。需要の減少を予想したことと市況対策から需給を締めることで値取りを優先した。そのため低在庫でシーズンに入った。
 昨シーズンの灯油対策は、需要の減少から関心が薄れ中央灯油懇談会の開催を見送り、地方懇で開催となった。寒冷地でもオール電化攻勢もあり、燃料転換が進み灯油需要は大帽に減少したため、低在庫でも問題なく乗り切ったが、今年は3月11日の東日本大震災
もあり、早めに在庫の積み増しを実施している。灯油需要の見通しは策定されていないが、マイナスが予想されている。5月の灯油販売は69万KLで前年比で12%減となっている。これはシーズンが終わり、業務用が現象しているものである。夏場の不需要期は、不況と燃料転換でマイナスが続くが、冬場の家庭用灯油は東日本大震災後の影響で需要の予測が難しい。そのため供給を確保するため在庫を早め積み増ししている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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