日刊ニュース

2011.07.21 のニュース

ガソリン仕切り価格値上げ 末端市況は下落傾向も ~猛暑で増販期待強まる~

 ガソリン市況は、夏場商戦入りで、一部では値下がりするなど流動的となってきた。夏場商戦がスタート、まず16日から18日の連休がヤマ場となったが、連日の猛暑で増販となったようであり、今後も増販期待が強まっている。一方、仕切価格は7月2日からガソリンは1円値下がりしたが、その後の9日、16日から連続して値上げとなった。総合すると値上がりとなったが、石油情報センター調査価格(平均)は149円/Lの横ばいが続いており、街道沿いSSでは、価格競争が展開され下落傾向もみせている。仕切価格の値上げを受けて本来はユーザー転嫁に取り組む時期であるが、増版を見込んで周辺SSの出方をみるなど価格競争の動きも出ている。東日本大震災の影響で不況となり、ガソリン販売は3月以降マイナスと続いているが、今後に景気回復を期待している。ユーザーの節約志向も浸透しているが、猛暑が続くことで、需要回復が見込まれてきた。
 東日本大震災の影響で、ガソリン販売はマイナスが続いているが、連日の猛暑で7月は需要回復が期待されてきた。昨年7月も猛暑で前年比では大幅な増販(7.6%増)となった。今年は梅雨明けも早く、今後も猛暑が続けば、前年並みの伸び率まではいかないまでも、販売増が見込まれる。
 今後は台風の到来も予想されるが、高温が続くとの予測もあり、7月の出足は好調である。ガソリン市況はHC、量販店は135~6円/L、街道沿いでは140円台を維持しているが、ボトム価格は144~5円となっている。仕切価格が値上げとなっているが、ユーザー転嫁は遅れている状態である。仕切価格が上げ、下げと変動しているため販売業者としても市況対策が難しくなっている。猛暑で増販を見込んでいるが、景気後退でユーザーの節約志向も強く、微妙な状況にある。
 ユーザーの見方からするとガソリン価格は140円台が節約の分岐点であり、150円台を超えると節約が浸透する。そのため150円台への値上げは難しくなっている。もちろん都心一部は150円台に乗せているが、150円は高値感が働くことになる。
 今後の原油価格にもよるが、WTIは96~98ドル/バーレル、中東産は110ドル程度で推移しているが、為替が円高に移行しており気になるところである。直ちに円高値
下げ要求とはならないが、円高不況という心配も出てきた。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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