日刊ニュース

2011.07.27 のニュース

ガソリン市況は値上がり ボトム150円相場形成 ~ユーザー転嫁が浸透~

ガソリンの末端市況は値上がりしてきた。仕切価格が9日から1円/L、16日から2円の計3円の値上がりを受けたものでユーザー転嫁は、値下がりした地区は4~5円上げで足並みが揃ってきた。首都圏の街道沿いSSのボトム価格は149~50円相場となってきた。石油情報センターの週動向調査(19日)は149円20銭/Lで前週に比べ50銭の値上がりとなったが、四捨五入では149円で横ばいとなった。小幅であるが値上がりに転じてきたこととなり、次回の調査(25日)は値上がりが見込まれている。7月に入り、連日の猛暑でガソリンは増販が期待され、16~18日の連休では一部では値下がりしたが、ここにきて値上がりとなってきたもの。台風が19日~20日に到来、四国、中国、関東にも被害が出たが、その後は天候が回復したこともあり、引続き猛暑が見込まれる状況となり、増販が期待されている。需給もタイトであり、業転市況も堅調で推移しているため、末端市況は、今後も安定して推移しそうである。
 ガソリン市況は値上がりしてきた。仕切価格が連続して値上げとなったことと、在庫も210万KL程度の低位で推移しており、先物、業転市況も128円/Lへ値上がりしているため、末端市況も値上がりしてきた。
 6月末から7月にかけて末端市況は値下がり傾向をみせたが、ここにきて市況は構築されてきた。7月に入り、梅雨明けも昨年よりも早く、連日の猛暑で販売は好調となった。台風の到来で増販に水をさすのではないかと心配されたが、その後は暑さも戻り、本格的な夏休みシーズン入りとなった。
 原油価格は中東産は110ドル/バーレル台の高値で推移しており、為替が円高に転じているため相殺され、コスト面では横ばいとなっている。ガソリン需要は堅調であり、在庫も低位で推移し、業転市況も堅調である。
 海外の製品市況は値上がりしており、輸出も好調であるため国内の製品需給も安定している。輸出は軽油、ジェット燃料が拡大している。海外市況は値上がりしており、当面、輸出の拡大が見込まれている。ガソリン輸出は、各国によって規格が違うためガソリン単体としての輸出は難しいが、ガソリン基材として輸出されている。
 このようにガソリンは、販売の好調が見込まれていることと、在庫が低位にあるため業転市況は堅調である。6月は製油所の定期修理で元売の市中買いもあり、バージ(海上物)が急騰する異常な状況となったが、最近はローリー(陸上物)価格に接近している。ローリー価格が堅調であるため、仕切価格は値上がりとなっている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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