日刊ニュース

2011.08.08 のニュース

我々SSは最先端にいる。最前線を担う存在である。

 末端という表現は、SS自らが謙って使用し、元売からもそう表現されるが、はしっこを意味する末端と、リードする意味を含む最先端、最前線の表現とは、受け取りようによっては、正負のニュアンスがかなり異なる。
 文字通り送電線、ガス配管というライフラインに依存する電力、都市ガス。その大元には巨大な発電所、巨大な気化装置を含むタンク群にたどりつく。これを称して大規模集中型エネルギーと言うそうだ。
 我々SSが関わるエネルギーの大元も、10万KLの原油タンタや10万バーレル装置群が林立する製油所にたどりつくが、製品タンカー、油槽所製品タンク、タンクローリーというバルクを介して、SS地下タンクに入る。このSSルートの石油は、分散型エネルギーの代表選手という。
 巨額の設備投資によって、個々の需要家を線や配管でつなげる集中型エネルギーは、大震災によって、その脆弱さを今回も露呈したが、SSが関与する石油は、灯油に代表され
るように、即時復旧し、被災地の唯一のエネルギーとして活躍した。その活躍を支えるSS関係者がいた。そのSSに製品を届ける物流関係者がいた。
 真夏に節電を強要される状況にあるこの国の短期エネルギー見通しは、今後も悲観的な見通しにある。原発54基中、現在稼働中の15基についても、定期検査を迎えるたびに、その稼働数を減らし、検査が終わっても再稼働する見通しは立っていない。来年4月に東電柏崎刈羽6号機が止まると全稼働停止も現実味を帯びている。
 この冬に焦点を当ててみる。今月2基、9月に3基と月次で稼働を止める原発の数が増えるとともに、冬がやってくる。10月以降は10、9、8…と原発稼働数をカウントダウンする状況を迎える。
 今冬が厳しい寒さになった場合、時代の最先端ともてはやされたオール電化住宅、特に北国のオール電化の暖房は大丈夫なのだろうか。極寒の三陸など、被災地の仮設住宅の暖房は完備されているのだろうか。
 石油ストーブがある。灯油がある。配達がある。それを求めるお客様がいる。こうした体制を整えて、我々はエネルギーの最前線を担おうではないか。その準備はこの盛夏から始めよう。

提供元:全国石油商業組合連合会
〒100-0014 東京都千代田区永田町2-17-14石油会館
TEL:03-3593-5751
FAX:03-5511-8870
ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE