2011.09.06 のニュース
防災週間に思うSSの重要性
今年も各地で防災訓練が実施された。東京では、警視庁による震災警備総合訓練として約100ヵ所の道路を一時通行止めにする大規模交通規制など、初めての取り組みも行わ
れ、SS前の交差点や道路が通行止めになる非日常的な光景に遭遇するスタッフも散見された。
未曾有の大地震から半年が過ぎようとしている。関東圏では余震が続いていることから、訓練に臨む姿勢は従来にも増して真剣味が感じられた。東京都は災害対応継続中との理由もあるが、総合防災訓練を来月に延期し、大震災の経験を生かして実災害への対応力向上を図る計画だ。「防災の日」は関東大震災を教訓とするため1960年に制定されたか、今年は特に、大災害に見舞われる可能性を多くの国民が意識する契機になった。デパートや大型小売店などは防災用品の販売に力を入れた。非常食の中には25年間もの超長期保存がきく商品もあって、都内に本社を置く国内総販売元の経営者は、予想以上に消費者の防災意識高揚を感じていると打ち明ける。関東大震災はマグニチュード7.9の本震に続いて3分後に7.2、5分後に7.3の巨大な揺れが短時間で発生、神奈川県西部、東京湾北部、山梨県東部が震源となったこと翌年の研究で判明したそうだ。
政府・地震調査研究推進本部の1月時点の推測によると、30年以内に大地震が発生する確率は東海87%、首都直下・東南海各70%程度、南海60%程度で、宮城県沖は99%とされていた。中央防災会議は今般の大震災を踏まえて今後の地震・津波対策に反映させるべく、今秋を目途に防災基本計画の見直し作業を進めている。
全石連が推進してきた災害対応型SSは、3月末で270ヵ所に達した。これ以外にも、自家発電機や手回しポンプ、貯水設備などを独自に導入したSSは少なくなく、ニーズはさらに高まりそうだ。先の大震災では、激震地以外でも帰宅困難者の支援、緊急車両への優先・安定供給。一般消費者への公平な給油対応などに努めるSSの姿がここかしこにあった。平時は特に意識することなく利用され、緊急時には奔走されたSS。まさに社会インフラだ。極めて当然に使われている石油製品。まさに生活必需品だ。SS大型化・大資
本による効率優先主義に偏ってはならない特別な事情が、石油販売業界にはある。