2011.10.26 のニュース
ガソリン市況は下げ止め 仕切価格は連続値上げ ―今週中にも末端は値上がりー
ガソリンの仕切価格は、連続値上がりとなってきた。そのため販売業者もユーザー転嫁に取り組むことになるが、今後の仕切価格、原油価格の動向が注目されている。
原油価格は、リビアでカダフィ政権が崩壊して、原油生産が再開され、値下がりするとの見方もある。一方では、政治混乱が続き、次の体制が安定するためには時間がかかり、原油の生産が軌道に乗り、輸出が再開されるまでには、当分の間、混乱が続き原油価格は、値下がりせず、大きく変動しないとの見通しもある。足元の原油価格は、WTIで85~87ドル/バーレル、ブレント、ドバイは110ドル程度で推移している。
原油価格は、9月末から10月初めには下落したが、その後は値上がりしているため、業転市況も値上がり、仕切価格の値上がりとなったものである。
国内のガソリン販売は、減少しており、需給が緩和したこともあって下落してきた。10月に入り、製油所は秋の定期修理時期となってきたため、実質減産となってきている。元売の市中買いもあり、その結果、需給も締まってきた。減産効果で元売在庫も200万KLと夏場に比べて20~30万KL減少してきた。
需給が締まれば、業転市況も安定するため、末端市況でも安値競争は下火となってきたようである。仕切価格が値上がりしているが、直ちにユーザー転嫁には至らず、タイムラグが生じるのは、今までのパターンである。原油価格の急騰など外圧がハッキリしていれば、ユーザー転嫁が浸透するが、小幅な値上がりであるため、様子待ちとなっている。