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いつまで続くエンジン油拡販競争 2001年02月27日更新

自動車エンジン油市場はあい変わらず高級油拡販競争がエスカレートしている。スキー場などはまだ稼ぎどきの真最中で、3月から始まる春のドライブシーズンにかけたレジャー車対象のオイルキャンペーンも、純正油を中心に通常価格を大幅に下回る競争が展開されそうだ。中でも大手自動車ディーラーの純正油販売攻勢は目に余る。実績を落とした用品店は対抗価格で喰いついている。最近では海外ブランドも割引サービスに参入しており、エンジン油市場は各種のオイルが採算割れ同様の価格で猛烈な競争をしている。まさに際限のない拡販戦争の様相を見せている。
 純正油は今までは車検などの入庫車を対象に特別価格サービスが行われていたが、最近は折込み広告等で一般ユーザーにもオイル特価提供を呼びかけている。SJ級油20リットルのボトルキープを2万2500円の通常価格から1万4500円値引きした8000円でサービスするディーラーもある。また、DMでオイル交換10%サービスを期限付きで提供するチケット作戦も展開されている。エンジン油市場は純正油が割引販売のけん引車となっている。
長引く不況からケミカル商品等の販売不振が続く大手用品店が黙っているはずはない。対抗上、SSや整備工場なみの無料点検サービスを採り入れてPB油の割安拡販を定着させている。「目には目を、歯には歯を」で対抗意識をむき出しにしている。純正と用品店価格に挟まれた系列SSの悲鳴が聴こえてくるが、底無し沼から脱却するための知恵はないものだろうか。
 一部用品店は「ユーザーのオイル知識は高くなっている。同じ規格・品質であれば価格サービスの多い方を選択するケースが多い」としている。この点が系列SSの泣きどころだ。無料点検やオイル交換に対する信頼性はあっても、価格の点で押されるというものだが、SSサービスマンは「純正やPB油を供給するメーカーがしっかりしてほしい」と嘆いている。
 3月から春にかけたドライブシーズンを目前にして、純正油攻勢は更に強まる気配のようだ。このままでは付加価値商品のダンピング時代となってしまうのではなかろうか。

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