トータル販売で収益アップを 2001年07月25日更新
平成6年度には全国に6万421店あった給油所が、その後、年ごとに減少し12年度末には5万3704ヵ所になり、この7年間で約6700ヵ所の給油所が減少、大都市の東京などはピーク時に3500ヵ所以上あった給油所が今や1900ヵ所になるなど給油所の減少傾向が止まらない。こうした中で元売会社は自社系列内の不採算SSの統合、閉鎖を進めるとともに、出資子会社化を促進している。このため石油販売業者が生き残るためには、単にガソリンを販売していれば経営が成り立つ時代は終わり、いかにして企業収益を確保できる構造に改革するかが必要である。
規制緩和の自由化導入以来、石油販売業界では収益が悪化しており、ガソリンマージンの低下もあって、これまでのようにガソリンだけを販売していればSS経営が成り立つ時代は過ぎ去ろうとしている。
そこで、いかにしてこの厳しい経営環境の中で企業収益を確保するかであるが、石油販売の本業による利益確保をはかると同時に、新規事業の開発や油外収益の向上などにより収益向上をはかる必要がある。また組織の見直しや身軽な経営を目指すためのローコスト化をはかるとともに、効率的な事業に経営資源を投入することなども必要であろう。とにかく今後はガソリンのマージンが多くとれない時代がつづくところから、石油製品以外でいかに高収益をあげるかが生き残りの課題となっている。