2014.09.17 のニュース
円安値上げ転嫁は苦戦 安値の底上げを狙う 今週の仕切り改定がポイント
ガソリンの仕切価格は、前週は、JX、出光が50銭/リットルの値上げとなった。そのため販売業者サイドは、下落傾向にある市況の立直しを狙うが、小幅であるのと、円安によるコスト増の転嫁となるため難しい状況にある。8月に入り、仕切価格は、値下がりとなり、末端市況は3~4円の値下がりとなってきた。安値は160円を割って150円台が散見されており、仕切価格の値下がり分を上回る値下がりとなり販売業者のマージンは減少してきた。下げ過ぎとみて市況の立直しを図る時刻を探っていたが、仕切価格が値上げとなったため、その時期が到来したことになる。ただ、今回の仕切価格の値上がりは、円安分の小幅な値上げである。原油価格(ドバイ)は100ドル/バーレル前後の横ばいで推移しているが、為替が105円/ドルと円安となり、為替の円安のよるコスト増加分が値上がりと
なった。足元の原油価格は値下がり気味であるため、今週の仕切価格の改定が焦点となる。
下げ過ぎを是正へ 市況立て直しの時期に
ガソリンの仕切価格は、小幅な値上がりとなったが、足元の市況は下落傾向にあるのと、原油価格が下落気味である。為替の円安によるコスト増であるためユーザー転嫁は難しくなる。
当面は、値下がり傾向に歯止めをかけて、安値となっている160円割れの150円台が散見され、これを160円台に乗せることを狙うことになる。
今回は、円安値上げとなるため、仕切価格の値上がりを転嫁するのではなく市況の立直しとなる。そのため今週の仕切価格も改定がポイントとなり、値上がりとなれば、ハッキリした目標を定めて転嫁することになる。
円安が急進すれば、原油価格が下落しても、円安と原油価格の下落分か相殺されて仕切価格は値上がりとなる。だが、円安による値上げとなるためユーザーへの説明も難しい。原油価格の値上がりあれば、説明がつき、説得を得ることができるが、円安価上げとなると理解を得ることは難しい面がある。
原油価格はコストであるため、上げ、下げがハッキリするが、円レートの変動となると、説明が難しい。13年度の元売の業績が悪化したのは、為替がアベノミックス効果で一気に20円/ドルの円安となっため、原油の円/キロリットル換算では、大幅な値上がりとなったが、これが転嫁でなくなり赤字となった。このように円安値上げは転嫁は難しいため警戒が必要である。