2014.11.04 のニュース
ガソリン販売低調が続く 市況下落も需要回復が遅れる 販売方針見直しも
石連週報によるガソリン出荷の19~25日は91万k (前週は92万kℓ)100万kℓ大幅割る低調である。
天候が回復し、秋の行楽シーズンに期待をかけているか台風の到来もあり車の利用による遠出も減少しているようである。
消費税増税による諸物価の高騰から個人消費が伸び悩み、景気回復の遅れなど指摘され、経済指標も伸び悩んでいる。そのためかガソリン市況は夏場170円相場から安値が140円台と大幅に下落しているが出荷(販売)は低調である。
販売減は天候不順、高値によるもので一過性であるとの見方もあったが、市況は急落しても大幅減販が続くことになると需要構造が基本的に変わり、販売方針を変更する時期にきたとの見方も出てきた。
業者、油外収益も減少 減販、低マージンで経営難
ガソリンの堕荏、4月の消費税の増税、3月の仮需要の反動で前年に対し約9%減、その後も減販が続き、7月も天候不順で約10%減となるなど予想外の減販となった。
減販の要因は、ガソリンが170円/ℓの高値となったこと、台風の到来による天候不順が大きく影響した。高値と天候不順による一過性であり心配することはないとの楽観的な見方もあったが、140円台へ値下がりしても販売数量は低調であった。
景気回復の遅れ、消費税の増税による物価高による個人消費の落ち込み、天候不順とマイナス要因が重なったが、ガソリン販売は減少が続いている。ガソリンが減販となると、車の利用が減少するため、当然、洗車、オイル、タイヤ販売など油外収益もマイナスとな
る。
平成26年度の見通しは、前年比で1.9%減と見込んでいたが、大幅な減販となっているため、元売、販売業者も販売方針の見直しが求められている。販売業者サイドでは減販を安値で数量をカバーすることを狙っても増販は見込まれず、マージン減により経営難となっている。給油台数が減少するため油外収益も減少することになる。
元売は、販売減となっているが、原油と製品とのスプレッド価格差でマージンを確保している。
しかし、原油急落による在庫評価損が発生するため、決算の数字は悪くなる。マージンを確保しても減販により利益確保は厳しくなる。
幸い冷え込みが早く、灯油の荷動きが活発化しそうであり、灯油販売に期待をかける方向となってきた。