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目標“指数”掲げて SS戦略 狙いは傘下適正化 2003年05月02日更新

今年度の各元売「SS戦略」に関して、さらに続いて各社の動向を見てみよう。
これまで新日石、出光興産、昭和シェル、Jエナジー、EMG、コスモ石油と見て来たが、その他元売は今年度の「SS戦略」をどのように展開するのだううか?
昨年度から今年度にかけて「SS戦略」の中で、大きく違って来たのは、一昨年や昨年初頭にはまだ不透明だった“フル”と“セルフ”の棲み分けが、明確になって来たことだ。
昨年度(平成14年4月-15年3月)の間に、各元売は元売主導のもと“セルフ進出”を積極化させ、“セルフ出店競争”が元売間で展開された。今年になってからもそのテンポは落ちることなく、当初の目標と思われた、各元売の“セルフ500店”をこの調子で行けば超える可能性も濃くなってきた。
 元売主導の“セルフ”進出は、販売量のボリューム確保を第一の目的としたもので、当面は採算を度外視した展開さえ各地で行なわれている。昨年度には、元売が大手コーヒーショップチェーンやコンビニチェーンと提携して、傘下“セルフSS”の「新業態」展開も目立ってきた。“セルフSS”の元売の実質的社有率は70%を超えていると見られるが、こういうところからも“セルフ”と“フル”の展開方向の違いは昨年度を通じてさらに明確なものとなり“棲み分け”は定着した。
こういう中での今年度の各社の「SS戦略」はどう展開されていくのだろうか。
キグナス石油は今年度「キグナス2003GETプログラム」に従って“SS戦略”を展開している。キグナスは“指数”を「SPI」で表わしているが、これは「経費・灯油粗利・油外粗利」の合計を「ガソリン・軽油」の販売数量合計で割ったもの。今年度基本戦略は「SPI3円」。その数値を達成するために提唱しているのが「カー・ケア」の“プロ・ショップ”化。地域の固定客をを“カー・ケア”に誘い込むには“プ口・ショップ”化が欠かせないという戦略。さらに全国強化月間や支店強調月間で販促活動を強化し、統一イメージをアピールして“SPI3円”達成をめざす。
九州石油の今年度「SS戦略」のキャッチフレーズは「やるデス!九州石油」。“やる気”を起こさせる為、運営サポート、販売サポート、情報提供、経営サポートといったSSサポートプログラムを展開する。
「新ストークカード」の発券増強キャンペーンでは特典をアピールしながら、加盟店のモチベーションを高め、今年7月からは「新POSシステム」の導入によって、操作しやすい、スピーディなSS運営をサポートしていく方針。その他「カーケア事業化コース」など教育研修にも力を入れていく。
太陽石油の今年度の販促スローガンは「カーケアサービスのコアづくり」だ。カーケアに強いSSを育てるために人材育成に力を入れ競争力をアップしていくという狙い。同時に優良顧客の囲い込みをはかり、10年間で121万円(車1台当り)のカーメンテナンス獲得の具体的目標を掲げる。目標となる“指数”(ヴィクトリー)はフルSS以下、セルフSS5以下となっている。
三井石油は傘下のSSに対し今年度はフルSSにはガソリン・油外・経費のバランスが取れた運営セルフSSには量販・ローコストを目ざして、このどちらを選ぶか選択を明確にするよう指導。
「三井M2カード」で“2円引き”を“売り”に発券キャンペーン。セルフはガソリン600KL、PPM5円、フルはガソリン300KL、PPM6円を目標にしたSSプログラムを展開する計画。

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