広がる失職の不安 熱意と努力で自分の客持とう 2003年01月24日更新
【新潟】社員のあいだで失職の不安が広がっている。直接生産性がない社員は削減するというのが業界の大きな流れに入りつつあるというものだ。管理職が現場に逆戻り、プロ意識の乏しい社員のハミ出しなどの構図を描く経営者や受け身の社員である。熱意と努力で「自分のお客を待つ」など生産性を高めることのできる社員像が要求される。ひとつの剣が峰とみられる業界。結束に再挑戦で失職の不安を好転へのきっかけにし取り越し苦労にしたいところである。
一部の生き残り当確の形を築いた業者は別にして「トップか参謀即現場」という組織の短縮が課題になってきている。あくまでも生産性重視というものであり、販売店担当や直売担当も生産性によって「兼任」の青写真が描かれる。「自分の賃金分を稼げない者の存在は許されない」と厳しい局面に入ってきた業界を憂う声が広がっている。
社員にとって生産性の向上にマンネリを捨て知恵と努力が要求されている。勉強しいかにお客の支持を得られるか、原点にかえる時とされる。たとえばコストのかからない“骨身惜しまず”の形で自分のお客を得てという。自分の客を持つことによって自信につながり席の確保はもとより転職、独立、定年後の生き方にも応用できるというものである。この自分の客を持つということは、幅広い生き方が可能で大きな財産になり得るというものである。
経営者も社員も危機感をここにきて一段と高めているのは、新潟の業界が「関東なみ」の競合激化に近づいたと判断するものだ。元売の直営、県外勢の新たな進出、予想された異業種の参入などを指している。
だが、危機感を抱く背景には「手をこまねいてはいられない。結束だ」といった観念が各自にある。ひとつのSSや業者が運営していくうえで需要家は無限に近く存在することといろいろのニーズの客がおり、新たな参入にも決定的痛手を被るとは限らないことになる。参入しない市場もある。参入したところで弱点もある。あきらめる手はないというものであり、逆に共通の敵の出現を結束に生かさなければならないというものだ。先祖、先輩の日本一・新潟の歴史を思い出そうとなっている。
ある経営者は「人道上、人の削減はいやだしその時まで表に出せない。しかし背に腹はかえられない時が近いだろう。失職しないために一生懸命にやれと社員にいってきた。最終的な責任は私にあるが」と語る。
ある管理職は「こうしてはいられなくなりそうだ(現場逆戻り)。職があるだけいいという最悪のことを考えてノウハウを蓄積、お客に信用してもらい稼がなければならない。これと同じように業界の競争激化も最悪のところに焦点を合わせておけば間違いない」と述べている。