コラム

過去のコラム一覧へ

ディーゼル車規制Q&A 10月から不適合車禁止 東京都が作成 2003年05月30日更新

「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」により、平成15年10月1日から基準に適合しないディーゼル車は、都内での運行が禁止される。東京都はこれに先立ち「なぜディーゼル乗用車は規制されないのですか」等の質問をまとめた「ディーゼル自動車規制Q&A」を作成し、広く都民への協力を呼びかけている。以下その抜粋を紹介する。
 ◇なぜディーゼル車は環境に悪いのですか
 現在使用されているディーゼル車の多くは、ディーゼル車から排出される粒子状物質の排出規制基準がない時期に製造された車両であるため、大気汚染の原因になっています。そのために、これらの車両について緊急な対策が必要であるため、条例により走行規制を実施いたします。
 ◇欧州ではディーゼル車が見直されているのに、なぜ規制するのですか 
 ヨーロッパでは以前から日本より厳しいディーゼル車規制が行われており、この規制をクリアしたディーゼル車が使用されています。なお都は国に対し、国内のディーゼル車にもヨーロッパ並みの規制を行うよう求めています。 
 ◇ディーゼル車の排気ガス規制を都市部だけで行っても効果がないのではありませんか 
 大気汚染の問題のない地域ではディーゼル車の利用は問題ありません。首都圏では東京都、干葉県、埼玉県、神奈川県の1都3県で平成15年10月1日からディーゼル貨物車・乗合車の地域内運行禁止を進めています。
 ◇条例で規制対象になっている車を何らかの方法で乗り続けることはできますか。
 基準を超える車は買い替えのほか、粒子状物質減少装置を装着することで基準を満たすことができ、都内を走行することができます。しかし国も自動車NOx・PM法により規制しており、装置を装着したとしても一定期間を経過したものについては車検が通らなくなります。ご留意下さい。
 ◇なぜディーゼル乗用車は規制されないのですか 
 ディーゼル乗用車はトラック・バスに比べて1台当 たりのPM排出量が少なく、乗用車に占めるディーゼル車の比率も高くないことです。さらに国の自動車NOx・PM法の厳しい規制(ガソリン車なみの基準)により、ディーゼル乗地車はより低公害な車に代替が進むためです。 
 ◇自家用ディーゼル車は対象外ですか 
 自家用ディーゼル車も規制の対象です。車検証にある「事業用」と「自家用」の違いは個人の車と、会社の仕事で使う車を区別するものではありません。「事業用」は運送業や旅客業を営む事業者に対するものです。そのほかはダンプカー一も「自家用」です。
 ◇買い替え補助、融資はありますか
 自動車の買い替えに際して電気・天然ガス・ハイブリッド・メタノールの低公害車を購入される場合には融資制度をご利用いただけます。また自動車税・自動車取得税の減税措置がなされます。
 ◇国のNOx・PM法と都条例との違いは何ですか
 規制内容はNOx・PM法が「基準に適合しない車両の対策地域での登録及び継続車検の禁止(除く奥多摩・檜原村・島しょ)」、開始時期は平成14年10月1日、ただし車種ごとに猶予期間あり。都条例は「基準 に適合しない車両の都内の運行禁止(除く島しょ)」、平成15年10月1日開始。 
 ◇知事が振っているペットボトルの中身は何ですか
 平均的な大型ディーゼルトラック(車両総重量2トン、最大積載量10トン)が1キロメートル走行したときに排出するディーゼル黒煙です。都内では1日に、この粒子状物質を満杯にした12万本分(約12トン)が排出されています。

ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE