安さには勝てぬ時代 客が納得すれば固定化 2003年06月09日更新
デフレ環境下の商売においては、割安感を出すことは基本中の基本であって、カーショップなどと比較して割高感があるようでは、モノは売れない。ブランド品を強調したところで、このご時世、安さには勝てない。ただ、安かろう悪かろうでは駄目だ。
燃料油で差別化はできない。どこで給油しようが、ガソリンはガソリン。元売ブランド商品が優れているとか、プライベートブランドだから商品が劣っているというようなことはないし、ユーザーも関心はない。安いに越したことはない。オイルなども実際に体で外惑できるような商品ではないので、いくらブランド品の素晴らしさを説明したところで、聞いてはもらえない。カーショップに行けば、最高規格のオイルがSSの同規格ブランド品の半値以下で購入できる。工賃は無料だ。
市況が悪くなるとハイオクが売れるというSSもある。割安感が生まれるためだ。今まで入れていたレギュラー価格でハイオクが給油できるのなら、クルマを大事にするユーザーは、たまにはハイオクを入れてみようかという気持ちも起きてくる。
ただ、価格を下げただけではモノは売れない。安かろう悪かろうでは駄目だし、みんなと同じではインパクトも弱い。良いものをより安く、しかも、他と比べて割安感がなければモノは売れない。また、個人個人の顧客満足度も重要なポイントになる。
洗車でもしかり。セルフであってもその顧客の満足を満たす内容であれば、再来店につながり固定化する。ある程度汚れが落ち、乾燥も速くて面倒なふき上げをしなくても済むのならそれで十分とお客が納得すれば、三百円のセルフ洗車でも固定化するのである。