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業転とブランドもの 2001年09月19日更新

「業転価格情報を新聞に載せて欲しい」という要望が聞かれる。高い系列仕切価格に耐えられない弱小販売業者の切実な願望だ。しかし、実際に業転仕入れは売り手と買い手の1対1の取引であり、業者は系列仕切りとの価絡差、メリット・デメリットを勘案して値決めをするから、地城別の平均的業転価格がどの程度有効かは分からない。むしろより詳しい系列仕切りが知りたいのではないだろうか。
 セルフSSという新しい業態のガソリン量販店が増えて、ガソリンマージンが圧縮されるだけでなく、取り扱い商品全般に[安値]が求められる状況になっている。このため、系列低下の自衛手段として系列外仕入れを行う業者が増えているのだが、業転価格はあくまでガソリン本体価格であって、元売ブランドに付随する高級感・付加価値性などは販売業者が自ら付けなければならないから、系列外仕入れが割安とは言い切れない。不況感が強まる中でも海外旅行客は増加し、高級品も売れるという現実から考えると、ブランド商売も捨てたものではない。

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