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SS跡地利用進まず 異業種への成功率10% 目立つ放置 2002年03月24日更新

規制緩和による自由化以来、閉鎖・廃業するSSが顕著になっている名古屋市場。それが、ここへきて加速化され、今後ともかなりのぺースでこの傾向が強まるとみられている。その中で、閉鎖・廃業SSの跡地利用が見当たらないまま、時が経過しているのが現状だ。 
外資系販売業者では、3ヵ所のSSのうち1ヵ所を閉鎖したが、当初、中規模程度のマンション建設を計画していたものの、不動産業者との話のなかで、長引く不況と先行きの不透明感が強い景況下でのマンション建設はリスクが大きいと判断、計画を断念したという。 
現在、各種の異業種交流の場で、閉鎖SSの跡地利用策の検討を重ねている。しかし、その中でコンビニ経営も考えたが、コンビニそのものがSS業界以上の競争激化を展開している。これもあきらめざるを得なかった。 
このほかに、台数確保のための立体駐車場も建設資金繰りの問題のほか、名古屋市街地ならまだしも郊外など立地条件の厳しさもあって、再考の余地あり、となったらしい。 
最終的には、これまでの知恵と経験を生かした自動車関連ということで、現在クローズアップされている洗車専門店、中古車の買い取りなどの業種への転換を考慮している、という。 
異業種への転換の成功率は1割と厳しいだけに、閉鎖SSの跡地利用については、よりシビアな慎重論が聞かれる。それだけに、今後、ロープを張った野ざらしSSが各地にみられるだろう。特に社有の返上SSを中心に、業者直営SSにもその傾向が強まりそうだ。 いずれにしても、野ざらしSSは、石油業界のイメージダウンにつながるとして、憂慮する声も多い。

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