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サービスとは・・・ 声を掛けないのも1つデス 顧客の立場になって 2002年12月24日更新

年末商戦ということで油外収益を伸ばそうとSS店頭で声掛けが行われているが、最近この声掛けを減らす動きが一段と目立ってきた。これはセルフ増加の影響もあるが、SSでの販売が消費者に「押し付け」以外のイメージを与えてないことが大きい。
 例えばSSではないが、電化製品量販店やディスカウントショップなどでは消費者から声を掛けられるまで、絶対に店側の方から声を掛けないよう徹底してきている。なかには、「お客様に声を掛けて頂くまで、こちらから声は掛けません」という看板を出している家電量販店もある。
 百貨店などでも最近はこの「声を掛けない」スタイルを出し始めており、数年前に閉鎖した日本橋東急百貨店などは声掛けスタイルを最後まで貫いたことが「閉鎖の遠因」とまで言われているほどだ。
 商品販売で声掛けが減っている理由として、(1)客が1人で自分が欲しい商品をじっくり見られない(2)自分で選ぶことができなくて店員の選択になりそう(3)その日は買う気はなく、ただ見にきただけなのに買わされてしまいそう(4)押し付けられたイメージを持った客は次回はもうその店では買わない、などの要因が挙げられる。
 たとえば以前の百貨店では各店員が個人で「どれくらい売ったか」という一種の歩合制があった。そのためどうしても客に「買ってもらいたい、買わせたい」意識が前面に出て、必要以上の声掛けへとつながっていた。必要以上の声掛けをする商売はどれもほぼ同じで、無論SSもそれに含まれる。
 しかし実際はそれが大きな逆効果になってしまい、百貨店などが苦戦する原因となってしまったことは皮肉としか言いようがない。その流れはセルフを見ればSS業界にも流れてきていることが分かる。常に消費者と向き合っているSSはそういった世の中の動きに最も敏感に反応するはずだが、SS(フルSS)の「事情」がそれを許さずにきた。
 数年前から「SS店頭での声掛けは客が嫌がるし、もうはやらない」といった声はどのSS業者からも聞かれていた。だが、前述のように「じゃあ店頭で販促の声掛けをやめた、とはできない」(千葉県民族系)事情がSSにはある。
 「声掛けによる売り上げがあるのは事実。フルSSの伝統で『まめな声掛け』をすれば売り上げが伸びると思ってしまう。またアルバイトにインセンティブ制を導入している限り、これからも声掛けは中止できない。多分ほとんどのフルSSがそうだと思う」(同)と、SSでの店頭声掛けはやらざるを得ないのが実情だ。
 セルフSSの成功は、フルSSの声掛けの反動があると言われる。しかしこういった声に対しSS業者側は「その状況をそう簡単に作れたら苦労はしない。カー用品店も次々にできるし、待っていては絶対売れない。そうなると声掛けをやるしかない。消費者が嫌がっているのは、分かっているが仕方ない」(首都圏民族系)と、声掛け以外の方法が見つからないのが現実だ。

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